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気密について
気密とは?
家づくりを進めるうえで「気密」という言葉をお見かけしたことはありますか。
住宅における気密が良い家とは、空間の隙間を減らして密閉性が高い状態のことで、気密の良い家=隙間の少ない家を意味します。
なぜ気密が大事なのか
断熱性能を活かし省エネで快適な空間に
気密が悪いということは家に隙間が多いということになります。
その隙間から外気が室内に入り込み、せっかくエアコンで快適な温度にした空気は外に逃げてしまいます。
つまりどれほど厚い断熱材や超高性能なサッシを使用した住宅だったとしても、隙間が多いと室内は快適な環境にはならないということになります。もしくは快適な環境にするためには、隙間からの外気の影響を感じさせないほどエアコンをフルに使用し、光熱費が高くなりやすいのです。
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計画的な換気で常にきれいな空気を
気密が良い(=隙間が少ない)ほど隙間からの風等の影響を受けにくいため、計画的に換気システムが機能します。そのため嫌な臭い(調理で発生するにおいや靴のにおい等)が空間にとどまりにくくなります。また、隙間からの虫や大気汚染物質の侵入もほぼなく、給気口にはフィルターがついているため、家の中を常にきれいな空気を保つことができます。人は1日に20㎏ほどの空気を吸うといわれています。外の空気は花粉や排気ガス、PM2.5等で汚れていますが、家にいる時間はきれいな空気で過ごしたいですね。
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結露による家の老朽化を防ぐ
湿度の高い日本では、快適な住環境を実現するために、温度だけでなく湿度のコントロールが非常に重要になります。隙間の多い家では、隙間から湿気が行き来し壁内で結露してしまいます。目に見えない壁の中での結露は柱や梁を腐らせ、発見も遅くなるため、結果として家の老朽化につながります。家を長く保つためにも気密は大事な要素の一つなのです。
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外の音が聞こえにくく静かな室内
家の隙間は空気だけでなく音の通り道にもなります。子育てやリモートワークでも室外の騒音等のストレスが減ります。また、室内の音も外に漏れにくいため、楽器演奏や音楽鑑賞も近所の方々へ配慮しやすくなります。※音が全く漏れないということではありません。音楽室やシアタールーム等、部屋の用途によっては防音室で計画します。
気密性能を示すC値と気密検査について
性能住宅には欠かせない気密性ですがこの気密性能はC値で表します。
C値とは、住宅における相当隙間面積のことで実質床面積1㎡あたりに、どれほどの隙間があるかを示す値です。
[C値(㎠/㎡)]=[建物の隙間の総面積(㎠)]÷[実質延べ床面積(㎡)]
上記の計算で求められ、数値が小さいほど気密性能が高いことになります。
また、このC値は設計値ではなく実測値ですので現場で機械を設置して測ります。
このC値を測るためには、手間も時間もお金もかかる大変な作業です。そしてなによりも気密を高くするためには、隙間を丁寧に埋める高い施工技術が必要なのです。
私たち田辺木材ホームは快適な住環境を実現するために大切なC値を家づくりにおいて最も重要なポイントの一つとして考えています。
そのため田辺木材ホームでは全棟、お施主様立ち合いのもと、第3者機関でC値を測定しております。
C値は現時点では国が定める基準はありませんが、一般的にはC値1.0以下が「気密住宅」とされております。気密を重視している住宅会社ではC値0.7~0.5が目標数値としてあげられていることが多いです。
田辺木材ホームの直近2年の平均値はC値0.098です。保証値をC値0.5、目標値をC値0.2とし快適な住環境を実現するために、製品選択から施工、現場管理まで徹底して取り組んでいます。
設計・コーディネート担当 染野